有害物質が含まれている身近な野菜とは
私たちが食べている野菜は、先人たちの試行錯誤の結果、選び抜かれ、改良され、栽培されてきた食用植物です。
味や栄養、利用法にも優れ、少なくとも無害な作物といえます。
ところが野菜の中にはわずかとはいえ、有害な物質を含むものがあります。
たとえば、ホウレンソウには蓚酸が比較的多く含まれています。
蓚酸は、体内に入るとカルシウムと結合して蓚酸カルシウムとなり、結石の原因になります。
また、野菜には硝酸塩と亜硝酸塩を含む種類が多く、硝酸塩は体内で亜硝酸塩になり、量が増えると中毒症状を起こします。
ちょっとゾッとさせられる話です。
しかし、心配はありません。
蓚酸も硝酸塩もゆでると減少し、普通に食べる程度の量なら問題ないのです。
このほかにもニンジンやキュウリには、ビタミンCを酸化して破壊する酵素のアスコルビナーゼが含まれています。
ダイコンとニンジンをおろしたものを混ぜてモミジおろしにしたり、キュウリを細かく刻み、ほかの野菜に混ぜてサラダをつくったりすると、ダイコンなどに含まれるビタミンCが失われてしまいます。