石焼きイモ屋のイモが家庭でつくるより甘いワケ。
「石やーきーいもー」
秋が深まると、どこからともなく聞こえる懐かしい呼び声、思わず食欲をそそられます。
焼きイモ屋の石焼きイモは、家庭で作るよりやっぱいおいしい。
電子レンジにふかしイモの味では、とうてい足もとに及びません。
サツマイモは、もともと甘くありません。
中にあるでんぷんが、酵素や熱の作用によって、ゆっくりと分解されていくうちに、糖ができて甘くなるのです。
この分解反応は温度が高いほどよく進むのですが、比較的ゆっくりした反応なので、周りからじわじわ温めたほうがいいのです。
また、長い時間、高温を保つほうが甘さは強まっていきます。
つまり、石焼きイモは、サツマイモの性質を見事に生かした調理法とうわけです。
一方、電子レンジは、短時間に中心部から温めるものなので、甘くなる暇がありません。
家庭でつくる場合は、蒸し器を使う方法がおすすめ。
そして、なるべく大きく切った方がおいしいようです。
サツマイモは100グラム中30ミリグラムのビタミンCを含みますが、これは他の作物と比べてもかなり多いほうです。
調理しても、そのビタミンCの90%は残るといいます。
風邪の予防にも、もってこいの食べ物なのです。