名前に「男尊女卑の時代」が反映された植物がある
オミナエシは昔はオミナメシといい、女郎飯、つまり女性用のご飯を意味していたという説があります。
男尊女卑の時代、女性が食べていたのは黄色いアワのご飯。
それで、黄色くて小さい花のオミナエシにこの名がついたというのです。
このオミナエシの仲間に。オトコエシという草があります。
オミナエシがオミナメシなら、オトコエシはオトコメシで「男郎飯」。
おそらく、男性用のご飯のことを意味したのでしょう。
そしてもちろん、オトコエシの花の色は白なのです。
ほかにも、男・女と名のつくペアの植物は結構あります。
オタカラコウとメタカラコウ、チチコグサとハハコグサ、オカルガヤとメカルガヤ、オナモミとメナモミ、バアソブとジイソブなど。
植物名でも、こうして一つひとつ見ていくと、昔の人の生活習慣や、時代背景などがわかってきて、なかなか楽しいものです。