川ウナギはみんなオス?
現在、日本で食べられるウナギのほぼ100%は養殖ものですが、これからするのは天然のウナギの話です。
天然のウナギは、海で生まれて川で育つという、サケとは逆の生き方をします。
川にいるウナギは実は、すべてオスなのですが、それならメスのウナギはずっと海で暮らしているのかというと、そういうことではありません。
ウナギの一生をざっとたどってみましょう。
ウナギは、生まれて二年半後にシラスウナギと呼ばれる稚魚になって、川に辿り着きます。
シラスウナギは、一年半でかば焼きにちょうどいい大きさになり、さらに数年を川ですごしてウナギやオオウナギになり、また海へと戻っていきます。
では、なぜ川にいるのはすべてオスのウナギなのでしょうか。
その理由は驚くべきもので、何とウナギは、成長するにしたがってオスになったりメスになったりする雌雄同体なのです。
はじめに雄性生殖腺が発達するので、川にいるウナギは全部オスですが、海に戻ってから次第にメスに変わります。
そして、このメスのウナギが卵を産むというわけです。