タマゴ酒には風邪薬と同じ成分が入っている

昔は、風邪をひくとタマゴ酒を飲まされたりしたのですが、今では作り方を知る人は少なくなったでしょう。

タマゴの栄養価に期待するよりも、薬を飲んでしまったほうが早い、ということなのでしょうか。

でも、これが立派に風邪に効くという科学的根拠があるのです。

卵白には、リゾチウムと言う殺菌酵素が含まれています。

本来は、殻から侵入してきた細菌から卵黄を守る働きをしているのですが、この酵素が風邪の菌に対して効くのです。

また、リゾチウムには炎症を抑える働きがあり、気管支や喉に作用して、咳や喉の腫れを鎮めたり、熱を抑えたりする働きもします。

塩化リゾチウム配合の風邪薬もありますが、それと似た成分がタマゴ酒にも入っているのです。

では、ここでタマゴ酒の作り方を紹介しましょう。

酒を沸騰するまで温め、砂糖を少々とタマゴを割り入れてかき混ぜれば出来上がり。

実に簡単です。

試してみてはいかがですか。

ついでに、元禄時代のタマゴ酒の作り方も紹介しておきましょう。

水5杯、麹1 杯、砂糖半杯を火にかけて、泡が出るまで煮立たせたら、そこに新鮮なタマゴを割り入れてかき回し、熱いうちに飲むのだそうです。

しかし、当時は風邪薬ではなく、脾臓と胃腸に効く滋養強壮剤と考えられていました。