指きりげんまんの「げんまん」とはどんな意味なの?
「指きりげんまん 嘘ついたら 針千本のーます!」
子供時代、遊びで互いの小指をからませながら、このように誓い合った思い出はありませんか。
実は、この「げんまん」とは「拳万」のことで、「こぶしで1000回叩く」の意味です。
元来は江戸の遊女が馴染みの客に永遠の愛を誓って、小指を第一関節から切り落として渡した「心中立て」の風習に由来していると言われています。
とはいえ、本当に遊女が惚れた客にしていたかどうかは怪しいところもあります。
一説によると蝋や米粉を加工して模造品を作り、桐の小箱に入れて馴染み客に送ったという話もあります。
それだけ「あなたを愛していますよ。」という演技でも、客としては、お気に入りの遊女からの愛の証しと思えば嬉しくもなりますよね。
それが博徒にも広がり、親分への謝罪の証しとして小指を詰めるようになり、現在の「エンコ詰め(指詰め)」になっています。
遊女が「○○様命」と肌に入れ墨を入れたり、髪を切って渡したり、爪をはがして渡したり、芸の細かいことをしていますが、これとてほとんどは商売で、すぐに取れる入れ墨だったり長く伸ばした爪であったようです。
女性の執念を感じさせる話ですが、昔はこうした小道具で簡単に女に付け込まれる単純な男が多かったのかもしれませんね。