鯉の滝登りって言うけど、鯉は本当に滝を登れるの?
「鯉の滝登り」という言葉は、中国の黄河という川の上流に伝わる、「滝を登った鯉は龍になる」という伝説から生まれたそうです。
しかし、龍自体が架空の動物ですので、もちろん鯉は龍になったりしません。
それでも龍はとても偉大な動物とみなされているらしく、「鯉の滝登り」は人が出世するたとえとされています。
日本の鯉のぼりの習慣も、この伝説をもとにしてできたそうです。
さて、鯉が急流をさかのぼって泳ぐ姿はよく観察されています。
そして、小さな落差のある流れでは、川の流れにさからって泳ぐことくらいはできます。
落差30センチくらいなら、何とかジャンプはできます。
しかし、これはとても滝とは呼べませんよね。
ところが、サケやマス、アユという魚は泳ぎが上手で、1メートルくらいの高さの滝ならジャンプして登ってしまいます。
もっとすごいのはウナギです。
ウナギは水の中から出て、陸の上を這って移動することができます。
崖のようなところも、よじ登ってしまうそうです。
鯉やサケなどの魚が川をさかのぼるのは上流の浅いところで卵を産むためですが、ウナギが上流へ行こうとするのは、獲物を捕るためだそうです。
そういえば、「ウナギのぼり」なんていう言葉もありましたね。