なぜフラミンゴは片足で立っている?

動物園でフラミンゴを見ると、水の中、1本足でじっと立っています。

ツルやサギなどの鳥も同じように1本足で立っていることが多いです。

どうしてそんな格好をしてるのでしょうか?

 

「片足ずつ立って、もう1本の足を休ませているのではないか?」

と思う人もいるかもしれませんね。

 

しかし実は、体の熱が逃げていかないようにするために、あんな格好をしているのです。

片足立ちが目立つのは、水辺にすみつく鳥の仲間です。

水辺にいればどうしても体が冷えます。

そして、胴体や脳は冷えるとうまく機能しなくなります。

1本足で立っているときは、もう1本を羽毛の中にしまい込んでいます。

1本足なら、逃げていく熱は2本足で立っているときの半分で済むから、胴や頭を守ることになるのです。

 

水鳥たちは、足の付け根部分に「ワンダーネット」と呼ばれる血管の仕組みを持っています。

ここには心臓から体の末端に向かう動脈と、末端から心臓に向かう静脈が網目状の毛細血管となって絡まり合っています。

 

このワンダーネットは、一種の熱交換器の役割も果たしています。

冷えた静脈血を動脈血で温めて体内に戻す一方、動脈を流れて温かい血が冷やされて足先では外の世界との温度差を少なくして冷たさを感じにくくなるようにしているのです。

 

砂漠に生息するトカゲなどにも、足を上げるような行動が見られます。

これは水鳥とは反対に、体が熱くなり過ぎて障害が出ないようにするためと考えられています。

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