地下水は美味しいと言われるのはなぜ?


酸性雨など、雨水の中には大気汚染物質は含まれている可能性もあるのですが、もともと雨水にはいろいろな不純物が混じっています。

一番多いのが海水のしぶきからくる塩化ナトリウム。

砂塵からくるケイ酸アルミニウムも、ほぼ同量含まれています。

それに空中を漂うバクテリアや臭気性ガス、生物の死骸から出てくるアンモニア

そして工場や自動車の排気ガスから出てくるススや、石油や石炭を燃やして出る硫黄や窒素酸化物など。

こうして並べてみると、水なんかとても飲む気はしません。

でもそれが、しっかりとした生態系を持つ健全な山野に降ると、土のろ過作用によって、すっかりきれいになるのです。

それだけでなく、土の中のカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムといったミネラルを適当に分けてもらって、高級なミネラルウォーターに変身。

おいしい地下水になるのです。

これは、河川の水を水道水にする時と原理は同じ。

でも、地下水の場合、しみ出てくるまでに実に何年も土の中を通過するため、地下水は山の恵みというわけです。