なぜ「真っ赤な嘘」と言うの?
そういえば「真っ黄色な嘘」でもよさそうですが、そうは言いませんよね。
「赤」には「明らか」と同様の語源で「まったく」とか「すっかり」などの意味があります。
「真っ赤」は「赤」を強調しています。
もう一つの説が古代インド語であるサンスクリット語(梵語)の「マハー」から来ているというものです。
「マハー」は仏教用語として日本に伝わり「魔訶」と訳されています。
「摩訶不思議」という言葉で知られているように「魔訶」は、その下につく言葉を強調する意味を持っています。
とんでもない嘘のような場合、「マハーな嘘」から「魔訶な嘘」どんどん転じていって「真っ赤な嘘」となったというわけです。
色と組み合わせた嘘の表現として、英語では「ホワイト・ライ(白い嘘)」という言葉があります。
「罪のない嘘」という意味ですが、これはサンスクリット語とはまったく無関係です。
対義語は「ブラック・ライ(悪意のある嘘)」ですが、こちらはあまり使われていないようです。