雷は金属をめがけて落ちる、というのはウソ!
雷が鳴ったとき、金属を持ったり身につけたりしていると危ない、とよくいわれます。
果たして雷は、本当に傘などの金属をめがけて落ちてくるのでしょうか。
結論からいうと、雷が襲うのは人が身につけている金属ではなく、人体そのものというのが事実。
頭部を直撃された人を調べたあるデータによれば、調べた24人のうち半数はヘアピン一本つけていなかったそうです。
このことからも、雷が決して金属めがけて落ちるものではないことがわかります。
そもそも雷というのは、落雷の被害を見るまでもなく、極めて強力な放電です。
何しろ、普通は電流の絶縁体である空気をものともせず、5キロ以上もの大気を突き破って地上に向かうのです。
大気を引き裂いてくる雷にとっては、人体などごく手軽な伝導体。
水分が多くて、もともと電気の流れやすい人体は、近くにもっと背の高い伝導体さえなければ、容易に雷を誘引してしまいます。
金属を身につけているかいないかは、その際、関係なし。
だから落雷の不安があるときは、とにかく高いものから2メートル以上離れて、姿勢を低くすること。
木の下など、何の避難にもなりません。