動物はどうやって毒草や毒キノコを見分けているの?

秋に山に入ると見たことのないキノコを見つけて、家に持って帰り、食べてみたくなることがありませんか。

でもキノコには「ドクツルタケ」や「タマゴテングダケ」のように猛毒を含むものもあるので、知識のない人は、むやみに知らないキノコを食べてはいけません。

 

このように、人間は情報を共有できるので、野草の毒に当たらずに済みますが、それでは他の動物はどうなのでしょう。

本能で、すべて危険な植物が分かっているのでしょうか。

 

これについては学者の間でも見解がはっきりしていませんが、どうやら動物も学習しているようです。

 

生まれるとすぐ親が、食べていいものといけないものを子供に教えるらしいのです。

まずい植物は、次からは食べません。

これを「一試行学習」といいます。

 

人間も苦かったり酸っぱかったりする食べ物は、「毒が含まれている」か「腐っている」可能性が高いと判断して、自然と避けます。

 

「馬酔木(あせび)」は食べると呼吸中枢をマヒさせる毒があるので、その名の通り馬でも足がふらついたりします。

レンゲツツジ」は漢字では「羊躑蠋」と書きます。

「躑蠋(てきちょく)」とは足踏みするという意味です。

レンゲツツジを食べた羊が手足のしびれで足踏みするように見えたので、この漢字を当てたのでしょう。

馬酔木もレンゲツツジも、ともに「グラヤノトキシン」という毒を持っています。

 

こんな経験をした馬や羊は、金輪際その植物を食べません。

動物も失敗を繰り返しながら学習していくところは、そう変わらない気がしますね。

[surfing_su_box_ex title="一試行学習"]通常は、幾度かのトライ&エラーをくりかえして学習するところを、強烈なエラー経験を踏むことで、たった一度のトライで学習すること。[/surfing_su_box_ex]

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