赤ちゃんは夢を見てるの?

赤ちゃんの寝顔は、本当におだやかそのものですよね。

いったいどんな夢を見ているのか、のぞいてみたくなるほどです。

大人が夢を見るのは、眠りの浅いレム睡眠のときで、目玉がキョロキョロ動くのがまぶたの上からでもわかります。

このときたたき起こせば、どんな夢を見たかを聞くことができますが、赤ちゃん相手ではそれもできません。

ところで、なぜ夢を見るかについて、DNA研究でノーベル賞を受賞したフランシス・クリック氏らは、次のような説を発表しています。

「夢によって、記憶のネットワークの細胞のうち、ある集団は保存され、ある集団は消去される。それによって情報が再分類整理され、脳が混乱しないようにしている。つじつまの合わない奇想天外な夢を見ることが多いのは、こうした記憶のネットワークから不特定多数に拾ってきては頭から追い出すためである。」

夢を見るのは、いらない記憶を消し去るのが目的。

もし、この機能がなければ大脳皮質は巨大なものになってしまうか、機能を停止してしまうだろうというのです。

実際、レム睡眠のないハリモグラは、不つり合いなほど大きな大脳皮質を持っています。

では、まだ整理したりするほどの記憶があるとは思えない新生児など、レム睡眠の量が多いのはなぜでしょう。

これに対して、クリック氏らは、レム睡眠中に脳幹から刺激が出て、脳の神経細胞どうしをすなぐネットワークをドンドン作っているからだと説明しています。

寝言を言うのは夢を見ているときとは限らない。

【行動と心理の雑学】一覧へ

トップページへ