鴨南蛮の鴨は実はアヒル?

冬になると無性に食べたくなるのが「鴨南蛮」。

鴨料理はその昔、京都に都があったおかげで、関西地方によい鴨の肉が集まってきたことから、どちらかといえば関西が本場のようです。

 

その鴨肉が実はアヒルの肉というのは、業者にはよく知られている話です。

一般に売られている鴨や合鴨の肉は、99パーセントが食肉用に改良されたのがアヒルです。

 

野生の鴨は漁師が捕獲する程度なので流通量もごく限られていて一般の人の口にはまず入りません。

高級料理屋に納められてしまうからです。

といっても、アヒルは鴨より成長が早く肉も柔らかく肉の色も白です。

毛穴の黒い野生の鴨より、味も評判もいいのです。

 

しかし、アヒルを鴨として売ることは食品表示偽装にはならないのでしょうか。

 

農林水産省の見解は、「アヒルと鴨はもともと同じ種類」なので、消費者に混同させる性質のものとは判断していなくて、規制の対象にはならないとのことです。

どちらにしてもこの程度のことなら、食いしん坊はおいしければそれでいいのです。

[su_box title="鴨南蛮"]

蕎麦料理の一種で、鴨肉とネギの入った熱い汁を麺にかけたもの。

鴨肉は油がのる冬場が最もおいしい時期であるとされるため、冬の季節蕎麦ともされます。

「南蛮」は「ネギ」のこと。

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[su_box title="アヒル"]

水鳥のカモ科のマガモを原種とする家禽(かきん)で、生物学的にはマガモと同種。

ヨーロッパ、中国などで飼育が始まり、飼育が容易なこともあり、世界中で幅広く飼育されている。

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