御手洗(みたらし)だんごは本当に「御手洗い」が語源?
「御手洗だんご」と書いて、”みたらしだんご”と読みます。
何てことはない、ごく普通の甘辛のたれのついた串だんごですが、字面だけを見ると「御手洗」という言葉に、一瞬ギョッとしてしまいます。
いったいなぜ、食べものだというのにこんな名前になってしまったのでしょう。
ことは、京都の下鴨神社に端を発しています。
神社には、お参りするとき手や口をすすぐ御手洗川が流れていることがありますが、下鴨神社にもあります。
特にここでは、土用の丑の日この川に足を浸して無病息災を祈る「御手洗詣で」という行事が有名でした。
さて、御手洗詣での日には、いつしか境内に串だんごを売る店が登場し、土用の丑の日にあやかってか人気はうなぎ上り、御手洗詣での名物となり、ついには御手洗だんごと呼ぶようになったのです。
下鴨神社のだんごは、串を10本に割ってうちわように開き、一本ずつに5個のだんごが刺してあります。
これは、厄除けの人形を真似たものだそうです。
その後、甘辛たれのついただんごのことを御手洗だんごと呼ぶようになってしまいました。
たれがトロッとしているのと、「みたらし」という発音から受けるイメージが合うせいかもしれません。
とうわけで、ギョッとするようないわれがあるわけではないのですが、こういう名前になってしまったのです。