青い地球の正体は「もや」
私たちが何気なく目にしている自然にも、意外な事実が多く隠されています。
たとえば、人類初の宇宙飛行士をしたガガーリンの「地球は青かった」という言葉。
これは海の青さを指して言ったと思われているようですが、実は青く見えるのは、海だけではありません。
地球の写真をよく見ると、陸地まで青く見えます。
陸地が青いのは、森林から出る「青いもや」のため。
昔から、中国や日本では「青山」、ジャマイカやオーストラリアなどではコーヒーでおなじみのブルーマウンテンという言葉が使われてきましたが、これらも青い地球の正体の一部。
湿気の高い日本では、青いもやが紫に見えるため「山紫水明」という言葉も生まれました。
初夏のころ、遠くの山々が青く霞んで見えることがありますが、これも同じ現象です。
青いもやは植物が発するモノテルペンという化学物質。
宇宙から見えるというこの物質の量は、推定で1億トンとも8億トンともいわれています。
地球の木々の生命力の象徴といえる物質です。