魚以外のつまみも「さかな」という理由
「さかな」はもともと日本人が使っていた大和言葉で、本来は「酒に添えるもの」とう意味です。
漢字では「魚」ではなく「酒菜」と書いていました。
したがってその内容は幅広く、魚、鶏肉、野菜などのいわゆるおつまみのほか、引き出物として添えられた服飾品や武器、歌謡や舞踊なども「さかな」の一つでした。
これらは技芸として、それぞれ独自に発展していきます。
残されたのはおつまみで、「さかな」という語は、酒と一緒に食べるものの意味に限定されていきます。
ところがよく考えてみれば、酒と相性がよくてつまみに最も多く用いられているのが「魚」でした。
つまり、「さかな」と呼ぶもののほとんどが「魚」だったわけです。
そのためごく自然に、魚を「さかな」と読むようになりました。