年をとると早起きになってしまうのは幼児に戻るから。

「最近、妙に朝早く目が覚めてしまって・・・」とうっかり口を滑らそうものなら、「老化現象の表れだね」などとからかわれてしまいます。

よく、お年寄りは早起きといいますが、どうしてなのでしょう。

これは、一日の睡眠と覚醒のリズムが、年齢とともに変わるためです。

新生児は、一日の三分の二を眠って過ごします。

赤ちゃんの頃は、数時間ごとに睡眠と覚醒を繰り返しますが、発育するにつれてだんだんと睡眠は夜に集中するようになり、総睡眠時間も減ってきます。

小学校に上がる頃になると、総睡眠時間はまだ大人よりも長いものの、睡眠のリズムは大人と同じ夜一回に型になります。

年齢が上がって老人になると、また一日何回も睡眠をとる幼児のときのリズムに戻っていきます。

でも、睡眠の量も質も、もはや幼児のときとは違っています。

総睡眠時間も幼児ほど多くなりませんし、質のほうも、深い眠りが減って浅い眠りが多くなります。

そのため、年をとるにつれて朝のちょっとした物音でもすぐに目が覚めてしまい、早起きになるのです。