チンパンジーよりゴリラの方が優しい

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昔、東京の多摩自然動物公園で実際にあった話です。

ゴリラを見ていた子供が、塀から体を乗り出しすぎて掘りに落ちてしまいました。

すると、それを見たゴリラが自分も堀に下り、泣いている子供のそばに行ったのです。

「あっ、襲われる!」と、見ていた人たちは大騒ぎ。

通報を受けて駆けつけた飼育係が、刺激しないようにと恐る恐る近づいていくと、ゴリラは幼児を抱きかかえてギロリと彼を睨みつけました。

みんな、その時「ああ、もうダメだ」と思ったそうです。

さて、この後ゴリラはどうしたと思いますか?

なんと、抱いていた子供を、そっと飼育係に差し出したのです。

そのゴリラは子供を助けに行ったのでした。

ゴリラと言うと、体が大きくて強そうな顔つきをしているためか、獰猛な動物だと思っている人が少なくないようです。

ところが、それは全くの誤解で、本当はゴリラは暴力など好まない、優しくて頭の良い動物だということがこの話でよくわかります。

「あれが、チンパンジーだったらどうなっていたか分からない」と、類人猿に詳しい人たちは言います。

ゴリラは草食性ですがチンパンジーは雑食性で、ゴリラに比べるとはるかに獰猛で、攻撃的な性質をしているからです。