地図上の海岸線は、満潮の時?干潮の時?

海岸線は、潮の満ち引きによって100メートル以上も変化することがあります。

島が陸続きになってしまったり、小島が突然ぽっかり現れたりと、刻一刻と変化しているのです。

しかし、そんな実際の海岸線に反して、地図上の海岸線は、当然のことながら不動です。

いったい地図の海岸線は海がどんな状態のときのものなのでしょうか。

国土地理院の「地形図図式適用規定」を見ると、「水涯線は、海においては満潮時における正射影を表示する」と記されています。

公文書にありがちな難解な分ですが、水涯線とは水際の線、正射影とは上から見た形、の意味の専門用語です。

平たく言えば、「海岸線は満潮時のもの」ということです。

また、波が打ち寄せては引き、打ち寄せては引きを繰り返していることも、海岸線を特定する上で問題になります。

しかし、これは航空写真を何枚も重ねてみて、平均線を見つけることで、解決しているようです。

水平線の彼方までの距離は、たったの4.3キロメートル

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