天然記念物のカブトガニから薬が作られている?

瀬戸内海に生息しているカブトガニは、その名の通り、カブトのような形をした奇妙な動物で、剣のような長い尾を含めると、体長は約80センチに成長します。

カニという名前がついているものの、分類上はクモに近い節足動物です。

食用にならないばかりか、漁師の網にかかると硬い甲羅と尾で網を破るので、見つかり次第殺されていました。

ところがこのカブトガニ、何億年も前の古生代に栄えた三葉虫の子孫で、”生きた化石”だということが分かり、今では天然記念物に指定され、保護されることになったのです。

また、カブトガニからエイズに効く薬ができるかもしれないということも分かりました。

エイズ研究者の大竹徹さんによると、カブトガニの血球から見つけたタチブレシンという物質に、抗エイズウイルス作用があるそうです。

今まで、せいぜい肥料にしかならなかった、役立たずのカブトガニから、ひょっとしたら人類を救う薬ができるかもしれないなんて、いったい誰がそうぞうできたでしょう。

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