日本人はいつから平気で路キスをするようになった?
「おぞましい・・・」
2015年に農水政務館を務めている女性国会議員と、年下の男性国会議員が東京・六本木の裏通りの路上でディープキスをしていたというニュースを聞いて、安倍晋三首相はこう吐き捨てたそうです。
厳しくモラルが求められる政治家にとって、路チューはとんでもないモラル違反と映ったことでしょう。
とはいえ、路チューはすでに珍しいものではなくなっています。
自民党のライバルだった民主党の国会議員の中にも、このハレンチ(?)な行為を激写された「元祖路チュー議員」がいました。
もちろん芸能界では、この手のニュースは後を絶ちません。
2017年には、夫と子供がいる50歳の元アイドル女優が、同年代のかかりつけ医と不倫したあげく、濃厚なキスシーンを週刊誌上で暴露されたりしています。
ふた昔前まで、日本では路チューはめったに見られない光景でした。
たまたま目立たない路地裏で、若い男女が抱き合っているシーンを目にすると「あいつら犬かっ?」などと嘲笑されたりしていたものです。
それがいまや政治家や芸能人に限らずいい年をしたおじさん、おばさんまでも人前でブチューとやるようになってきました。
もちろん欧米では路チューはいたるところで見られますが、ディープキスとなると2人きりになった場面に限られることが多いのです。
人前での激しいキスは、いまや日本人の中高年男女同士の専売特許になったのかもしれません。
もはや、路チューに「おぞましい」と不快感を抱く方が古いのでしょうか。
動物は、雄と雌が交尾するのに陰に隠れてこっそりということはありません。
雄は雌の前で派手なプレゼンテーションをして、雌がそれを受け入れると、周りで仲間がみていようがいまいが、堂々と交尾を始めます。
ライオンやオットセイなどは、ハーレムをつくって周りにそれを見せつけることで自分の力の強さを知らしめようとするといいます。
江戸時代の将軍様が大奥にたくさんの女性を囲っていたのも、同じことです。
そう考えると、やたら権力を誇示したがる政治家が路チューを始めてしまうのも動物的本能に基づくものなのかもしれません。
彼らにとって路チューは「どうだ。オレはこんなことできるんだぜ!」とこれ見よがしにやることなのでしょう。
[surfing_su_box_ex title="大奥"]江戸時代、江戸城に存在した、将軍家の子女や正室、奥女中(御殿女中)たちの居所。 3代将軍徳川家光の乳母として権勢を振るった春日局(かすがのつぼね)によって、組織的な整備が行われ、現在知られるような大奥になったとされる。[/surfing_su_box_ex]