「サバの生き腐れ」といわれるほどサバが腐りやすい理由
「サバの生き腐れ」という言葉がありますが、サバは本当に、ほかの魚に比べて腐りやすいのだそうです。
それはなぜでしょう。
脂っぽいから腐りやすいのかとも思えますが、脂っぽいマグロのトロでも、赤身より腐りやすいという話は聞きません。
実は、サバの筋肉には、ほかの魚よりも酵素が多く含まれています。
魚が死んでも酵素は生きて働き、サバの筋肉のタンパク質を分解するのですが、分解されたタンパク質は腐敗菌に冒されやすくなります。
このため、サバは腐りやすいのです。
タンパク質が分解されること自体は、タンパク質の味を良くします。
死んでから少し時間が経った肉の方がおいしいのと同じ理屈です。
ところがサバだけでなく、一般に青魚といわれる魚は、海中を高速で泳ぎまわるために、筋肉中に多くの酵素を持っています。
腐りやすい魚を買うときは、新鮮かどうかを見分けるポイントは覚えておくといいでしょう。
- 目が澄んでいるか
- 鱗がきれいか
- エラの内側が新鮮で赤いか
ということに十分注意してください。