マジックミラーの仕組みって?

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警察署の取り調べ室などには、マジックミラーが使われています。

これは、取り調べ室から見るとただの鏡なのに、隣の部屋からは取り調べ室の中がよく見えるというもの。

片面が鏡で片面が透明ガラス、というガラスでも使っているのかと思ったら、そうではありません。

部屋の明るさの違いを利用したものなのです。

近頃では、すだれをかける家も珍しくなりましたが、すだれをかけると昼と夜で家の中の見え方が違います。

昼間は部屋の中より外が明るいので、外から部屋の中は見えませんが、中から外の様子がよく見えます。

夜になると、明かりがついた部屋の中のほうが外より明るくなります。

そうすると今度は、部屋の中が外からはっきり見えるようになります。

実は、マジックミラーもこれと同じ原理なのです。

光は明るいほうからも暗いほうからも出ているのですが、明るいほうから出る光もほうが多いため、明るいほうの様子が一方的に見えるのです。

取り調べ室の光も隣の部屋の光も、一部は鏡を通り、一部は反射しています。

しかし、取り調べ室のほうを明るくしておくと、反射する光も鏡を素通りする光も、取り調べ室のほうが多くなります。

そうすると、取り調べ室では鏡に見えますが、薄暗い隣の部屋では透明ガラスに見えるわけです。

だから、部屋の明るさを逆にすると、取り調べ室から隣の部屋の様子が見られるようになります。