奈良時代の貴族の健康食はチーズ!?
”醍醐味”という言葉がありますが、この「醍醐」とは牛乳を煮詰めて一晩寝かせたものから「蘇」というものをつくり、さらにこれを煮詰めてクリーム状にしてもう一晩ねかせたもののことだそうです。
現代の食べ物だと、さしずめチーズです。
奈良時代の貴族は栄養満点のこの食品を食べていたおかげもあって、健康だったと思われます。
平均寿命を調べても、チーズのような食品を仏教上の理由から食べなくなった平安時代の貴族より、奈良時代の貴族は長生きしたことがわかっています。
チーズは、紀元前2000年ころには、すでに食べられていたということです。
発見したのはアラブの商人。
その人は、羊の胃袋でつくった水筒に牛乳を入れて旅をしていましたが、いざ飲もうとすると中身は済んだ液と固形物に変わっていました。
これがチーズだったというわけです。
しかも、とてもおいしかった。
つまり、羊の胃袋の中に残ってたレンニンという酵素が作用し、水筒を長時間揺らし続けたために乳が固まってチーズが偶然できたわけです。
ちなみに、チーズにはナチュラルとプロセスがあり、前者は牛乳を発酵熟成してつくったもの、後者はナチュラル・チーズを溶かし、乳化剤などを加えて固めた二次加工品です。