酸素があると生きていけない生物がいる!?

f:id:itomaxyz:20200928205253j:plain人間にとっては、ひと時も欠かせない酸素。

そのため、空気の少ない6000メートル級の山に登るときは酸素ボンベをつけていきますし、水中で呼吸を止めていられるのもせいぜい数分のこと。

しかし、地球上の生物がすべて酸素を必要とするわけではありません。

逆に、酸素があると生きていけない生物もいるのです。

その名もズバリ嫌気性(けんきせい)細菌。

嫌気性細菌は破傷風を引き起こす病原菌、汚物を分解してメタンを発生させるメタン細菌など、意外に人間生活の周りにも存在します。

なぜ、同じ地球に棲みながら酸素を嫌わなければいけないのか?

それは、そもそも酸素というものが有毒元素だからなのです。

空気中の酸素ガスは、物を燃やしたり、錆をつくったりといった活発な反応をする物質。

特に酸素がほかの化合物と反応してできる過酸化水素やスーパーオキシドシンは強烈な化学反応を起こすので、薄めて滅菌剤として使われているくらいです。

有機物によってつくられている生物にとって、大気の中の酸素は体をつくっている物質を酸化させ、その機能を失わせてしまう恐ろしい働きがあるのです。