タコは自分の足を食べる?
タコの足はとても便利です。
ウツボやサメなどの天敵に襲われて足を咬みつかれたら、その足を切り離して逃げることができます。
でも、あとで切り離されたところからまた足が再生してきます。
この足が再生するとき、2本に分かれて生えることもあります。
だから、海の中にはたまに8本足ではなく、9本や足や10本足のタコもいます。
タコをいけすの中などで飼っていると、しばしば自分の足(腕)を食いちぎる場面が目撃されていました。
そこから「タコは腹が減ると自分の足を食いちぎる」と考えられたようです。
でも、普通に海の中にすんでいるタコは、いくら空腹でも自分の足を食べたりしません。
タコが足を食いちぎったりするのは、狭い水槽に監禁状態にされたストレスから精神錯乱の状態に陥っていることが原因らしいのです。
いわば、摂食障害の少女たちがリストカットのような自傷行為に走るようなものでしょうか。
そして、悲しいことに、タコが食いちぎった自分の足は、お腹に入っても消化吸収されずにそのまま残っていて、栄養にもなりません。
さらに不思議なことに、自分で食いちぎった場合、その足はもう生えてきません。
そのため、いけすの中には7本足や6本足のタコもいます。
[surfing_su_box_ex title="リストカット"]
(wrist cutting)カッターナイフなどの刃物を用いて自らの手首(wrist)を切る(cut)自傷行為。
とくに若者が行うことが多く、言語化できない鬱積したストレスの表現方法の一つとされる。
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