お酒を飲む前に牛乳を飲むと悪酔いしない?
結論から言うと「No(ノー)」です。
たしかにすきっ腹に酒を飲めば胃の粘膜を保護するものは何もないのですから、アルコールの吸収が早く酔いが回りやすいです。
また、深酔いしがちです。
牛乳は、必須栄養素のカルシウムやビタミンB12を手っ取り早く摂取できる食品の一つです。
優良健康食品のイメージがある上に、成分でみると脂質の割合が高いので、胃壁を脂質で覆ってくれれば酒を飲んでも悪酔いしないのではないかと考える人がいます。
この考えの延長線上で、ウイスキーや焼酎の牛乳割を好む人もいます。
しかしアルコールの分子は非常に小さいために、牛乳の脂質くらいは簡単にすり抜けます。
胃粘膜の保護は、気休め程度にしかなりません。
それなら量を飲めばいいのではないかと考えるのも、間違いです。
牛乳は必要以上に摂りすぎるとカロリー過多になってしまい、かえってからだによくありません。
それより酒を飲む前に、軽く腹ごしらえをしておくのがいいです。
「食べすぎると酒がまずくなる」という飲兵衛もいますが、それはそれで酒量も増えず結構なことです。
[surfing_su_box_ex title="胃粘膜"]食物のさまざまな刺激や強い胃酸に対して強い防御の仕組みを持っていて、少しくらいの傷は自己修復をする力がある。しかし、傷が大きくなりすぎるとそれだけでは間に合わずに、炎症が進んでしまう。[/surfing_su_box_ex]