海の色が国や地域によって違うワケ
鮮やかな、文字通りマリンブルー、少し緑がかった青、深い紺色、ちょっと茶色っぽい色、。
ひと口に海の色といっても、場所によって微妙に違います。
この違い、いったいどうして起こるのでしょう。
どこの海でも、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の七つの可視光線(いわゆる光)のうち、電磁波の波長の長い、赤みがかった光が水に吸収されやすいという性質を持っています。
けれども、海には、光の吸収を邪魔するものがいます。
プランクトンや菌などの微生物、ちりやほこりなどの微粒子がそれです。
微生物や微粒子は、波長の長い光も吸収せず、反射してしまいます。
そのため、海から反射した光が、人の目に赤みがかったり、緑がかったりした色に映るのです。
つまり微生物や微粒子が多いほど海の色は赤茶色っぽくなり、減るにつれて緑、青、藍に色を変えることになります。
日本の海でも沖縄近海は透明度の高い鮮やかな青、オホーツク海はエメラルドグリーンに近い色合い、房総や相模湾が赤茶がかった青だったりするのは、微粒子の量に関係があったというわけです。