海面と海底、海水が濃いのはどっち?
海域によって塩分濃度が少しずつ違うことがわかっています。
では、同じ海域にある一点をとり、浅いところと深いところを比べると、どう違うと思いますか。
濃度が上がる原因の一つ、水の蒸発から考えてみると、海面から蒸発が進むので、ここがもっとも濃いことになります。
しかし、濃度が高ければ比重も重いので、塩分は沈むはず。
濃度が上がるそばから、深いところの比重の小さい水と入れ替わるのではないか・・・とも思えます。
ところが実際に濃度を測ってみると、海面の近くの方が濃いのです。
それは、直射日光を浴びて温度が高くなるせいなのです。
水は温度が高くなるほど比重が軽く、上へと移動しやすいもの。
海水の場合も、水温の違いから比重の差が生じたため、濃度による比重の差など、ほとんど影響しなくなってしまったのです。
というわけで、結論は、海面に近いほど濃度が高く、海底に近づくにつれて低くなるというわけです。