行司の掛け声「はっけよい、残った、残った」の意味。

1990年代に空前の「若貴ブーム」を巻き起こした、若乃花貴乃花を覚えていますでしょうか。

あれから数十年たちましたが、いま再び相撲ブームが到来しています。

しかも「スー女」と呼ばれる女性ファンが急増しています。

スー女は従来の相撲ファンと違って、力士以外の行司や呼び出しのファンも多いといいます。

 

とくに行司の古式ゆかしい装束は、上半身裸の力士と相まって目立つことこの上ありません。

ただ、行事というのは大変な仕事で、勝負が決まった瞬間に勝ち負けを見極めなければいけません。

もし、物言いがつき審判員の協議の結果「差し違え」となれば、権威の失墜となってしまいます。

 

行司の掛け声の定番といえば取り組み中の「はっけよい、残った、残った」です。

この「はっけよい」は、どんな意味があるのでしょうか。

これは、「発気揚揚」に由来するという説があります。

ただ、どうしても「はっけよい」としか聞こえません。

実際、審判規則の行司の項第7条に「両力士が立ってからは”残った。ハッキョイ”の掛け声をなす」とあり、「はっきようよう」とは書いていないのです。

 

そこで、「八卦よい」が言語だとどうでしょう。

八卦とは古代中国で考えられた、自然界の万物の現象のことです。

つまり、八卦よいとは「すべてのことがよい」という意味になります。

この説の方が正しいように思えます。

 

「残った、残った」は力士が攻めあっているときに掛ける激励の意味があります。

「両者ともまだ土俵の中に残っているぞ。頑張れ。」とでも言っているのではないでしょうか。

[surfing_su_box_ex title="スー女"]「相撲が好きな女子」を指す略称。好角家が「相撲観戦好き」を指すのに対して、スー女は相撲を取りまくあらゆるものを興味の対象としていることが特徴。スー女を自任する芸能人にモデルの市川紗梛、女優の蒼井優などがいる。[/surfing_su_box_ex]

トップページへ

【スポーツの雑学】一覧へ

人には言えない「恥ずかしい」ドーピング検査とは?