日本は世界一の「ティッシュ消費大国」?
「日本は、タダでティッシュを配っているんですって?オー・マイ・ガッー!」とは、初めて日本を訪れる外国人の声です。
駅前、繁華街で「ポケット・ティッシュ」を配るのは、一般的な光景ですが、こんなことをやっているのは日本だけです。
ティッシュペーパーそのものはアメリカの発祥ですが、ポケット・ティッシュは日本独自のものです。
日本のティッシュ消費量は、アメリカの3倍の1人当たり年間4.5キログラムです。
ボックス。ティッシュに換算すると、17箱ということになります。
しかし、消費量を押し上げているのは、実は街中にあふれているこのポケット・ティッシュの存在なのです。
そもそも、ティッシュ誕生のきっかけとは、第一次世界大戦中、アメリカ軍が防毒マスクのフィルターとして開発したことです。
終戦後、大量に余ってしまったため、民生用に活用することになったのです。
そこで1924年、キンバリー・クラーク社が「クリネックス・ティッシュー」というブランドでティッシュを発売したのが起源です。
第二次世界大戦後、日本にも輸入品として入ってきましたが、1963年から国産品が出回るようになりました。
それまで、硬いちり紙を使っていた日本人は、バージンパルプで作られたティッシュの柔らかに、あっという間にとりことなりました。
とことんクオリティを追求せずにはいられないタチの日本人は、保湿剤を含ませ、絹のように触り心地のよい高級ティッシュまで作り出しました。
タダでもらえるティッシュから、1箱1000円のするティッシュまで、日本は間違いなく「ティッシュ大国」なのです。
[surfing_su_box_ex title="キンバリー・クラーク社"]アメリカの大手製紙会社。 1872年創業、ティッシュペーパー、生理用ナプキン、紙おむつなどが主力商品。 日本人にもなじみのある「クリネックス」「スコッティ」は同社の商品ブランド名。[/surfing_su_box_ex]