あくびはどうしてうつるの?
テレビで国会中継を見ていると、あくびをしたり居眠りをしている議員の多さに唖然とすることがあります。
一般企業の会議でこんな社員がいたら、まず出世はあきらめなければならないでしょう。
あくびが出るのは、眠たいとき、退屈しているときです。
こういうときは脳の働きが鈍くなっています。
だから、クルマの運転中にあくびが出たら、事故を起こす前に休憩をしたほうがいいというわけです。
眠くないときでも、目の前で人があくびをするのを見て、あくびがうつったという経験があると思います。
あくびがうつる原因は1980年代半ばから数々の研究がされてきました。
諸説ありますが、中でも「共感説」が有力といわれています。
つまり、関心がある、あるいは共感している人があくびをすると、無意識に自分もあくびをしてしまうというわけです。
イタリアのピサ大学での研究によると、あくびがうつりやすい相手として、家族、友人、知人、見知らぬ人の順になったといいます。
つまり親しい人ほどあくびがうつりやすいのです。
親しいといえば、愛犬などのペットにもあくびはうつるのでしょうか。
これも研究した結果があります。
ポルトガルのポルト大学の教授は実験によって、犬にもあくびがうつることを実証しました。
しかも、飼い主のあくびにはより強く反応したといいます。
犬も共感するのです。
ためしに、あなたのパートナー、恋人の前であくびをしてみましょう。
相手にあくびがうつらなかったら、あなたにはあまり関心がないということになります。
さて、結果はいかがでしょう。
ストレス中枢である脳の視床下部が刺激されて起こる生理現象。
睡眠時に優位になる副交感神経が、覚醒時に優位になる交感神経と切り替わる際に出やすくなるといわれる。
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