チクワは昔「カマボコ」と呼ばれていた!?

現代人にとって、チクワとカマボコの違いは火を見るより明らか。

真ん中に竹を指した穴が開いているのがチクワで、板に張りついているのがカマボコです。

ところがこの両者、名前と形に混乱の歴史があるのです。

まず、最初にできたのはカマボコ。

魚のすり身に竹を刺して焼いたもので、蒲の穂に形が似ているのでカマボコと呼ばれました

ということは、これは今でいうチクワです。

桃山時代に入ると、竹の代わりに板が使われるようになりました。

いちいち竹から外すよりずっと簡単なので、板についたカマボコは大流行、市場のほとんどがこの板カマボコになってしまいます。

形はもはや蒲の穂型ではなかったのですが、依然としてカマボコと呼ばれ続けていました。

でも、細々とではありますが、以前と同じように竹に刺して穴の開いたタイプのものも売られていました。

しかし、こちらもカマボコと呼んでいたのでは混乱してしまいます。

そこで、とうとうチクワ(竹輪)と改名させられてしまいました。

もともとはこちらが本家本元なのに、やはり時流に乗ったものにはかなわなかったようです。

うなぎの蒲焼も蒲という字がつきます。

これもはじめはうなぎを筒切りにし、串に刺して焼いたもので、形が蒲に似ていたために、そう呼ばれたのです。

シーボルトはアジサイの学名を愛人の名前にしていた

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